【裏】RPEJournal=======================================
【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.184
2024/3/6
=======================================================
★プーチン・ロシアからも得られる教訓はある
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは！
北野です。
（＠一部本のPRがあります。）
私は、2022年2月24日にウクライナ侵攻が始まる前から、
二つのことを書いていました。
一つ目は、
「プーチンがウクライナ侵攻を決断する可能性がある」。
二つ目は、
「プーチンがウクライナ侵攻を決断すれば、
【 戦略的敗北 】は【 不可避 】である。
二つとも実現しました。
現状、戦場では「ロシア軍が優勢」と言われています。
しかし、ロシアが【 戦略的 】に敗北していることは、
間違いありません。
・プーチンは、「NATO拡大を阻止する」ために
ウクライナに侵攻しました。
しかし、そのせいで、中立だったフィンランドと
スウェーデンが「NATO加盟」を決めてしまいました。
・ロシアは、「旧ソ連の盟主」の地位を失いました。
たとえば、
ウクライナ、モルドバ、ジョージアは、
EUに加盟申請しました。
アルメニアは、ロシアを中心とする
軍事同盟ＣＳＴＯへの参加を凍結しました。
中央アジア5か国は、中国と「運命共同体」を
作ってしまいました。
・ロシアは、国際的に孤立しました。
たとえば、
プーチンは、国際刑事裁判所から指名手配されています。
そのため、彼は世界124か国を訪問することが
不可能になりました。
逮捕されるからです。
国連加盟国でロシアを支持している国は、
ベラルーシ、シリア、北朝鮮、エリトリアの4国だけです。
ロシアに武器を支援してくれる国は、
北朝鮮とイランだけです。
というわけで、ロシアが戦略的に敗北しているのは明白です。
しかし、そんなロシアでも、日本が学ぶべき点はあります。
なんでしょうか？
▼5つの自立のうち4つを実現しているロシア
私は、20年ほど前から、「日本は自立すべきだ」
という話をしています。
2013年には、その具体的な手順を示した、
◆『日本自立のためのプーチン最強講義』
詳細は↓
https://amzn.to/4c6uD07
を集英社から出版しています。
これは、パラレルワールドの話です。
メドベージェフがロシアでクーデターを起こした。
失脚したプーチンは、日本に亡命します。
プーチンは、日本でさまざまな政治家に会い、
「自立国家になるために必要なこと」
を伝授していくという話でした。
この本の中で、私は「5つの自立が必要だ」
と書いています。
・精神の自立
・経済の自立
・食糧の自立
・エネルギーの自立
・軍事の自立
です。
日本は、自虐史観で精神の自立ができていません。
食糧自給率もエネルギー自給率も低い。
軍事は、アメリカに丸投げです。
ロシアはどうでしょうか？
・精神の自立 ― ロシア正教を中心とする独自の精神文化。
・食糧の自立 ― 小麦輸出量世界一。
・エネルギーの自立 ― 原油生産量世界3位、
天然ガス生産量世界2位
・軍事の自立 ― 核兵器保有数世界一
つまり5つの自立のうち、
4つの自立を成し遂げているのがロシアなのです。
2022年2月24日、プーチンがウクライナ侵攻を命令しました。
それで、日本と欧米は、ものすごい数の制裁を
ロシアに科しています。
しかし、ロシア在住の知人・友人は、口をそろえて、
「インフレはあるけど、物はなんでもある。
誰も困っていない」
と言います。
もちろん、細かい点を見ればいろいろあります。
たとえば、侵攻前、ロシア国内では20の自動車工場が
稼働していました。
日本、ドイツ、アメリカ企業も含めてです。
しかし現在は、3工場しか稼働しておらず、
ロシアと中国企業です。
そして、現在ロシアの会社が生産する
自動車の排ガスは、90年代レベルだそうです。
つまり技術が30年前に戻ってしまった。
そして、エアバックが装着されていないそうです。
ロシアは、経済の自立だけは成し遂げていないので、
いろいろな問題があります。
それでも4つの自立を成し遂げているので、
制裁に対して、驚くべき耐久性を持っていることが
わかりました。
日本は、世界一素晴らしい国ですが、
ロシアのような立場に立たされたら
ひとたまりもないでしょう。
エネルギーと食糧を止められたら終わりです。
だから日本も、5つの自立を実現する政策を
進めていくべきなのです。
どうやって？
気になる方は、こちらをご一読ください。
◆『日本自立のためのプーチン最強講義』
詳細は↓
https://amzn.to/4c6uD07
●PS （PR）
北野の新刊が出ています。
「悪いのはプーチンだ！」
「いや、悪いのはウクライナと、背後にいるアメリカだ！」
単純系の「善悪論」から脱却して、
【大戦略的見方】を体得したい人にお勧めです。
単純善悪論ではなく、
「その考え方で行って、日本は【勝利できますか】？」
と質問してみることをお勧めします。
すると、「敗戦時の日本とまったく同じ主張が
流行している」事実に気づくでしょう。
●黒化する世界～民主主義は生き残れるのか？
詳細は↓
https://amzn.to/3AWOtJj
●●●北野自身の解説動画も参考にしてください。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=ztbH6IP4uxM
●●●元陸将・渡部 悦和先生の書評はこちら。
↓
https://rpejournal.com/review_watanabe_yoshikazu.html
=======================================================
○メールマガジン「【裏】ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
Copyright (C)RPE JournalAll Rights Reserved. 358
======================================================= |
