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     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.59


                      2020/12/27


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★2020年は世界史的に見てどんな年だった?



全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


年末ですので、今年一年を振り返ってみましょう。

未来の世界史の教科書には、2020年はどんな年だったと
書かれるでしょうか?

これは間違いなく、
「新型コロナパンデミックの年だった」と書かれるでしょう。

これで東京五輪が延期になり、
予定のすべて狂ってしまった感じです。


新型コロナパンデミックの次に大きなできごとは、
アメリカ大統領選挙でバイデンが勝ったことでしょう。

(トランプは、まだあきらめていないようですが。)

日本最大のできごとは、安倍さんが辞任して、
菅政権が誕生したことですね。



▼世界史的な流れで2020年を見ると



パンデミックですべての予定が狂ってしまった。

これ、ほとんどすべてのことに当てはまります。

トランプさんだって、これがなければ
楽勝だったに違いありません。

パンデミックの前まで、アメリカ経済は
絶好調だったのですから。


しかし、不変の流れだったこともあります。

それが、「米中覇権戦争」です。


米中覇権戦争の前哨戦は、2015年3月の
AIIB事件からはじまりました。

つまり、オバマ、バイデン政権ではじまった。

2017年=トランプ一年目、米中関係は好転しました。

なぜでしょうか?

金正恩が暴れていた。

それでトランプは、北朝鮮貿易の95%を占める中国に、
核問題解決で協力してもらおうと考えた。

習も、「喜んで協力する」と約束したのです。

しかし、2018年になると、トランプは、「習はウソつきだ。
北問題を解決する気は1ミリもない」と気づきます。

それで、2018年6月、金正恩と直接会い、
仲介役の中国を抜かした。

そして、2018年7月、8月、9月と連続で
中国製品への関税を引きあげた。

2018年10月、ペンス副大統領の反中演説があり、
正式に米中覇権戦争がはじまったという流れです。


それで、世界情勢のメインストリームは、
「米中覇権戦争」なのです。

新型コロナパンデミックの今年すら、そうでした。



▼世界が反中化してきた



米中覇権戦争、情勢を見ると、一見「中国有利」に見えます。

中国は、新型コロナウイルスの発生地ですが、
強権を使って抑え込むことに成功しているようです。

一方、アメリカは、死者数、感染者数とも、ダントツ1位。


独裁中国の政情は安定しているように見える。

一方、アメリカは、大統領選を見てもわかるように、
社会が完全に二分化されています。

それで、第2次大戦中日本が、
「ドイツがイギリスに勝つよね」と考えたように

「中国がアメリカに勝つよね」と勘違いする人もいる。


しかし、流れは着実に変わってきています。

2020年を見ると、欧州が、はっきりと親中から反中に
変わってきた。

(2015年時点で、欧州は親中でした。
だから、こぞって中国主導のAIIBに参加したのです。)


イギリスは、中国が「香港国家安全維持法」を
施行したことに激怒している。

「一国二制度の約束を破った!」と。


フランスのマクロンさんは9月の国連演説で、

「ウイグルを調べさせろ!」と要求しました。

彼は、中国がウイグル人100万人を強制収容し、
女性には不妊手術を強要していることに
憤っているのです。


そして、欧州でもっとも親中だったドイツすら、
反中になってきた。

12月14日時事通信を見てみましょう。


<ドイツのクランプカレンバウアー国防相は12日までに
、時事通信の書面インタビューに応じ、日本やオーストラ
リアなどインド太平洋諸国との連帯を示すため、独連邦軍
のフリゲート艦1隻を近くインド太平洋地域に派遣すると
表明した。

また、中国の南シナ海での領有権主張に強い警戒感を示し
、自衛隊やインド太平洋諸国の軍隊と共同訓練を行う可能
性にも言及した。>



さらに今年は、インドと中国の間で6月、国境紛争があり、
インド兵20人が亡くなりました。

それで、インドは超反中になり、中国製アプリを禁止しています。


数年前まで親中だったオーストラリアも、
今年は反中の先頭に立つようになりました。


このように今年、世界の大国群は、
どんどん反中になってきています

ユダヤ人を虐殺したヒトラーのナチスドイツは、
1940年まで絶好調でした。

大国フランスを一か月で降し、イギリス以外の欧州を
ほぼ支配していた。


しかし、1941年には、大きな二つの出来事が起こります。

それは6月にソ連が、12月にアメリカが参戦してきたこと。

ソ連が参戦したのは、ドイツが不可侵条約を破って
先制攻撃を仕掛けたからです。

アメリカは、日本の真珠湾攻撃がきっかけで参戦しました。

こうして、ドイツが敗北する流れができました。


2020年、中国は、アメリカと比べると
うまくやっているように見えます。

しかし、世界の流れを見ると、
反中化がドンドン進んでいる。

少し前まで親中だった欧州やオーストラリア、
非同盟主義だったインドが反中に転じている。

これは、とても大きなできごとです。


2020年は、「新型コロナパンデミックの年だった」と
未来の世界史の教科書に書かれるでしょう。

しかし、「裏世界史」の教科書には、「大国が続々と
反中化し、中国敗北の流れが固まりつつあった年」

と記されるでしょう。


悩ましいのは、私たちの祖国日本です。

日本は、ユダヤ人を大虐殺したナチスドイツの同盟国に
なって負けた過去の過ちを繰り返してはいけません。

ウイグルで民族絶滅政策を進める中国の味方につくなど、
あり得ない愚行です。

日本は、アメリカ側についてこそ、
戦勝国になることができるのです。


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