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     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.460


                       2025/8/23


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★興味深いアメリカ、中国、ロシアのバランス・オブ・パワー



全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

「リアリズムの神」ミアシャイマー教授によると、世界に大国は三つしかありません。

アメリカ、中国、ロシアです。

この三国の関係が、世界情勢に決定的な影響を与えているのです。

そして、最近の三国の関係を見ていると、とても興味深いです。


アメリカ、中国、ロシア。

経済力(GDP)でも、軍事費でも、アメリカが世界一です。

経済力(GDP)、軍事費世界2位が中国。

一方ロシアは、経済力(GDP)11位、軍事費は世界3位です。


ロシアのGDPは、アメリカの13分の1。

ロシアはGDP世界11位で、軍事費が世界3位という「いびつ」な状態です。

それでも、ロシアの軍事費は、アメリカの8分の1に過ぎません。


これらの数字を見ると、アメリカ、中国、ロシアの力関係は、


アメリカ >>> 中国 >>> ロシア


になるはずでしょう。

ところが、実際はそうなっていません。

まず、アメリカとロシアの関係。

皆さん気づいておられると思いますが、トランプは、プーチンの「言いなり」です。

トランプは、基本的に「有言実行」の人です。


・「TPPから離脱する」といって、実際に離脱した

・「パリ協定から離脱する」といって、実際に離脱した

・「WHOから離脱する!」といって、実際に脱退を表明した

・「イラン核合意から離脱する」といって、実際に離脱した


などなど。

基本的にトランプは、「言ったことをそのままやる人」です。

もちろん、相手がいる場合、「言ったことをそのままできない」ことはあります。

たとえば、彼が「グリーンランドを買収する!」といっても、
デンマークとグリーンランドが「嫌だ!」といえば、なかなか買収できないでしょう。

しかし、トランプは、基本有言実行の人です。

少なくとも、「言ったことをやる努力」をしています。



唯一の例外が、プーチン・ロシアとの関係です。

トランプはこれまで、「〇月〇日にロシアに制裁を科す!」と警告し、
そのたび延長を繰り返してきました。

制裁の期限が迫ると、プーチンと電話で会談したり、アラスカでリアル会談したり。

実際に何の進展もなくても、「非常に建設的な会談だった」などと語り、
結局追加制裁を科さずに来た。

誰がどう見ても、「プーチンを守るために、時間稼ぎしている」ように見えます。


この異常な「プーチン愛」について、大きく三つの説があります。

一つ目は、「トランプは、中国に勝つために、ロシアを自陣営に引き入れたい」のだ。

これは、私たちリアリストには、よくわかるロジックです。


二つ目は、ビジネスマン・トランプが、
「ウクライナ戦争はアメリカにとって『お金のムダ』と考えている」というもの。

これも理解できます。

実際、トランプは、「お金儲けファースト」です。


三つ目は、「トランプは、ロシアの工作員だ」というもの。

何でもトランプは、1987年にロシアの工作員になったのだとか。

そして、コードネームは、「クラスノフ」というのだそうです。

この件、実に興味深い情報が、なんとTBSで放送されていました。

こちらの動画、是非ごらんください。

https://www.youtube.com/watch?v=cjWwd16pEzs
(@@@17分55秒からごらんください。)


上の三つの理由、どれが正解なのかわかりません。

しかし、理由はどうあれ、
「トランプがプーチンのポチのように動いている」のは100%事実です。

というわけで、驚くべきことに、アメリカとロシアの関係は、


ロシア > アメリカ


なのです。

トランプは、あたかもロシアの「副外相」のように行動しています。


次に、中国とロシアの関係。

これは、皆さんおわかりでしょう。


中国 >>>>> ロシア


です。

なぜ?

2022年2月24日、ウクライナ戦争がはじまりました。

それで、ロシア最大のお得意である欧州は、
ロシアからの原油、天然ガス、石炭輸入を大幅に削減しました。

さらに、ロシアは、SWIFTから追い出された。

つまり、「ドル圏」「ユーロ圏」から追放されたのです。

困ったロシアは、欧州に売れなくなった資源を、
中国に【 人民元 】で売ることになった。

それで、ロシアは、【 人民元圏 】に取り込まれてしまったのです。

実際、中国は、ロシアから原油、天然ガスを大量に輸入することで、
ロシア経済を支えつづけています。

中国は、ロシアを「生かすことも、殺すことも」できる位置にある。

だから、中国とロシアの関係は、



中国 >>>>> ロシア



なのです。

最後にアメリカと中国の関係。

トランプのミッションといえば、「米中覇権戦争に勝利すること」でしょう。

ところが、トランプは最近、中国に「攻撃的でなくなった」と思いませんか?

何が起こったのでしょうか?

トランプは4月、「中国に145%(!)の関係を課す!」と宣言しました。

ところが5月、今度は「中国の関税を115%引き下げる!」と宣言した。

何が起こったのでしょうか?


4月、中国が「レアアース輸出規制」をしたのです。

中国は、レアアース生産で世界の約7割を占めています。

この措置で、アメリカの自動車業界は生産停止のリスクに直面したのです。

『ロイター』6月2日付。


〈世界の自動車業界幹部らは、中国産レアアース(希土類)磁石の不足で数週間内にも自動車工場が閉鎖に追い込まれる可能性があると警鐘を鳴らしている。

ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabやトヨタ自動車(7203.T), opens new tabなどが加盟する米国自動車イノベーション協会(AAI)は9日、トランプ政権への書簡で強い懸念を表明。

「これらの元素や磁石への信頼できるアクセスがなければ、自動車サプライヤーはオートマチックトランスミッション、スロットルボディ、オルタネーター、各種モーター、センサー、シートベルト、スピーカー、ライト、モーター、パワーステアリング、カメラなど重要な部品を生産できなくなる」とした。

また、これら部品がなければ米国の自動車工場が混乱に陥るのは時間の問題だとし、「深刻な場合には生産削減や組立ラインの停止が必要になる可能性もある」と警告した。

書簡には米国自動車部品工業会(MEMA)も署名した。〉
ーー


このことは、「トランプ・アメリカには、中国を決定的に追い込むことができない【 アキレス腱 】が存在している」ことを示しています。

それで、アメリカと中国の関係は、比較的穏やかになったのです。


つまり、アメリカと中国の関係は、



中国 > アメリカ



である。

こう見ると、アメリカ、中国、ロシアの関係は、意外にも、



中国 >  ロシア >  アメリカ



であることがわかります。

トランプは、「アメリカを再び偉大に!」と叫んでいますが、
現状は全然成功していません。


この三大国の関係を見ると、
「では、中国が次期覇権国家になるのは必然なのか?!」と思えます。

ところが、興味深いことに、三大国の勝者であるはずの中国も、
経済がボロボロなのです。

そして、習近平が究極の経済音痴なので、現状浮上する気配はありません。


というわけで、中国、ロシア、アメリカ、三大国は、
タイタニック号のように沈んでいる現状です。

この件で、結論は二つです。


一つ目は、「日本も悪影響を受ける」ということ。

覚悟と準備が必要です。


二つ目は、米中ロがボロボロなのは、「日本が自立するチャンスだ」ということです。



◆PS

◆え”!?!?!習近平失脚間近??????

盤石に見えた習近平独裁体制に、異変が起きています。

YouTubeで解説しています。

是非ごらんください。

https://www.youtube.com/watch?v=ajYGOTWqCNw
(@チャンネル登録、「いいね!」クリック、お願いします!)


◆PS2

既存のマスコミに疑問を持っている。

しかし、どうしてもプーチンやトランプを「英雄」と思えない方。

あなたの「違和感」は正常です。

というのも、現在の日本の情報空間では、
「米英情報ピラミッド」と「クレムリン情報ピラミッド」が戦っているのですから。

今のウソまみれの情報空間が嫌で、ネット上で真実を探し、
「ついにみつけた!」と思ったら、実は「クレムリン情報ピラミッド」だった。

救われないです。

では、どこに本当の情報があるのでしょうか?

ここにあります。

http://in.powergame.jp/kipg_2503_tora?cap=kmag

是非参加してみてください。


▼▼「おたよりコーナー」へ
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★清田先生からのメール


北野幸伯様

いつもメルマガや書籍から学ばせていただきありがとうございます。

先日故障したパソコンは翌日すぐに我が家に戻りました。

お心遣いありがとうございました。

今回のメルマガでは【 地政学の時代 】というフレーズが、一番印象に残りました。

これだけ移動手段も情報通信機器も発達した21世紀にも関わらず、「地理的環境」によって、国際関係が様々に動いていく…というのはとても興味深いです。

まさに「日本の地政学」が必要とされる所以ですね。


北野様が指摘する前回の【 地政学の時代 】(1945~1991年)と同様の成長が、今から楽しみです。

とはいっても、何もせずに成長するわけもありません。

国民の努力奮闘が要ります。

また、前回と違うのは、今回の【 地政学の時代 】には「日本が自立するチャンス」がたくさんあるところです。

北野様がご著書で指摘する日本の自立を、一つ一つ達成していく好機だと感じます。

前回の【 地政学の時代 】で日本は世界で一番経済成長しました。

今回は経済分野も含めて…むしろその前に「精神の自立」=自虐史観からの完全脱却が求められると確信しています。

その分野(教育)で、国のため・道のために尽くせるよう、これからも北野様の著作物から学ばせていただきます。

厳しい残暑が続きます。

どうぞご自愛ください。


追伸
終戦の日に出版した拙著、


『あなたは何のために生きますか?~もっと早く知りたかった「特攻隊」の物語~』 

https://amzn.asia/d/dTyK1fa


は、北野様がメルマガで取り上げてくださったお蔭で、多くの方に届き始めています。

いつもお引き立ていただきありがとうございます!

これからも、日本の歴史物語を紡ぎ伝承していきます。


★北野から

ありがとうございます!

清田先生の本、私も早速入手しました。

特攻隊の手紙、遺書を読んで泣きました。

読者の皆さんも、是非ご一読ください。



★北野への応援メールは

tjkitanojp〇yahoo.co.jp

(〇を@にかえてください。)

まで。


▼▼「編集後記」へ
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★編集後記


小5の息子にせがまれて、はじめて「サバゲ―」に参加しました。

「サバゲ―」は、エアガンを使って、戦闘をするゲームです。

参加者は、15人ぐらいで、息子以外全員大人でした。

20試合ぐらいして、初体験の私は、何度も被弾しました。

実に興味深い体験でしたが、「実際の戦闘だったら、とっくに死んでいた」と思うと恐ろしいです。

戦場で戦っている人たちに、心から同情しました。



北野幸伯


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