【裏】RPEJournal=======================================
【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.27
2020/6/12
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★安倍総理は、目覚めたか?
全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
皆さん、安倍総理について、どうお考えですか?
私は、安倍信者ではありません。
「安倍総理のこの政策は、いい」
「安倍総理のこの政策は、悪い」
という態度です。
どの政治家、どの政党に対してもそうで、支持政党、
支持政治家はいません。
これからも、そんな感じでいこうと思います。
さて、安倍総理。
私は、総理の「消費税引き上げ」「3K外国人労働者大量
受け入れ」「ひどい働き方改革法」などに反対してきました。
それでも、総理の外交、特に2015年〜17年は、
「すばらしい」と絶賛してきました。
どういう話でしょうか?
昔からの読者さんは、ご存知です。
2012年11月、中国は、ロシアと韓国に
【反日統一共同戦線】をつくろうと提案しました。
この3国で結託し、「日本の領土要求を退けよう!」と。
日本に断念させる領土は、「北方4島、竹島、尖閣、【沖縄】
とされました。
中国は、【日本に沖縄の領有権はないから】というのです。
さらに、反日統一共同戦線には、【アメリカ】を引き入れ
なければならない。
知らない人が聞いたら、完全に「トンデモ陰謀論」ですね。
しかしこれ、間違いない事実です。
新しい読者さんは、この絶対証拠を必ず熟読してみてください。
↓
https://rpejournal.com/rosianokoe.pdf
中国の戦略は、日米分断、日ロ分断、日韓分断。
「日本を孤立させ、尖閣のみならず沖縄も奪う」です。
そこで日本は、日米、日ロ、日韓関係を好転させ、中国
主導の「反日統一共同線」を無力化させなければならない。
安倍総理は、これをしたのです。
2015年4月、総理は米議会で「希望の同盟演説」を行いました。
聴いていたアメリカの議員さんたちが涙する名演説。
オバマさんは、「歴史的訪問に感謝する。両国関係が
これほど強固だったことはなかった」とツイートしました。
2015年12月、慰安婦合意で日韓関係が一時好転した。
2016年12月、プーチンが訪日。
これで、日ロ関係が、劇的に改善されました。
こうして、安倍総理は、日米、日ロ、日韓関係を良好にす
ることで、「反日統一共同戦線」無力化に成功したのです。
▼ブレていた安倍外交
2017年、トランプさんが大統領に就任しました。
彼はもともと反中的な男。
しかし、この年、米中関係は悪くありませんでした。
金正恩が、核実験、ミサイル実験を繰り返し、
暴れていたからです。
トランプは、習近平の助けを必要としていました。
なんといっても北朝鮮貿易の90%以上は、
「対中国」なのですから。
ところが、2018年になると、「中国には北核問題を解決
する意志が全然ない」ことが、トランプにもわかってきた。
それで、2018年6月、トランプは金とシンガポールで会談。
中国抜きで交渉できるパイプをつくりました。
そして、翌2018年7月、8月、9月と連続で中国製品の関税
を引きあげた。
同年10月には、ペンスの反中演説があって、米中覇権戦争
がはじまったのです。
問題は、ここからです。
安倍総理は、どういうわけか、
「中国より」になっていきました。
2019年6月、安倍総理は大阪で、習近平と会談。
2020年春に、国賓として来日するよう、要請した。
私は、失望しました。
日本の同盟国アメリカは、中国と戦うことを宣言した。
同盟国の敵を国賓招待する???????
これ、普通に考えたら、深刻な【裏切り行為】です。
ですが、日本政府にも安倍総理にも、悪気はなかったのだ
と思います。
おそらく、「米中関係がそんなに深刻なことになっている
とは知らなかった」のでしょう。
「不幸中の幸い」というべきでしょうか?
習近平訪日は、新型コロナウイルスパンデミックで
延期になりました。
▼安倍総理は、目覚めたか?
今は、「米中覇権戦争」の時代です。
日本の総理に求められていることは、多くありません。
一言でいえば、「アメリカ側にはっきりつくこと」です。
それ以外必要ありません。
そして、総理が「やってはならないこと」は何でしょうか?
「中国側につくこと」です。
1939年9月、第2次大戦がはじまりました。
この時点で日本は、ナチスドイツの同盟国ではありません。
ところが1年後の1940年9月、日本は、ドイツ、イタリアと
三国間条約を結び、正式にナチスドイツの同盟国になりました。
愚かな・・・。
米中覇権戦争は、いつ始まったのでしょうか?
関税戦争がはじまった、2018年7月?
ペンス演説の2018年10月?
いずれにしても、2018年にはじまった。
その翌年、安倍総理は現代のナチスドイツ中国に接近し、
現代のヒトラー、習近平に国賓訪日を要請した。
私は大いに失望し、正直「次の総理候補」を探し始めました。
しかし、いないんですね。
ところが最近、安倍総理が「目覚めたのかな?」と思える
できごとが二つありました。
ウォールストリートジャーナルの記者が5月25日、総理に、
「今、米国と中国がウイルスなどをめぐり激しく対立している。
日本はどっち側につくでしょうか?」
と質問した。
総理の回答は、
<安倍首相は、一呼吸置いて続けた。
「ただ、日本の外交・安全保障の基本的立場としては、
米国は日本にとって唯一の同盟国である。
『自由と民主主義』『基本的人権』『法の支配』という
基本的価値を共有している。
日本は米国と協力しながら、さまざまな国際的な課題に
取り組んでいきたい」>
(夕刊フジ 5月26日)
でした。
私は、「お!」と思いました。
これが一つ目。
二つ目は、
<G7で共同声明目指す 安倍首相、香港情勢めぐり
2020年06月10日11時58分
安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、中国による
香港への国家安全法導入方針を受け、先進7カ国(G7)で
共同声明を出すことを目指す考えを強調した。
「一国二制度を前提に、G7で声明を発出するという考え
方の下に、(議論を)リードしていきたい」と語った。>
安倍総理は、「香港国家安全法」を批判している。
中国側は、激怒しました。
<安倍総理の方針に中国外務省が「深刻な懸念」 香港へ
の国家安全法制導入
ABEMA TIMES 6/11(木) 12:36配信
香港への国家安全法制の導入をめぐり安倍総理大臣がG7
で共同声明を目指す意向を示したことに対し、中国政府
は日本側に「深刻な懸念」を伝えた。>
というわけで、中国よりだった安倍総理が、
少し「アメリカ側に戻ってきたかな」という印象です。
これ別の言葉でいうと、「敗戦国側から、戦勝国側に
戻ってきたかも」です。
これからも、安倍総理の言動に注目していきましょう。
ちなみに、米中覇権戦争が、
・なぜはじまった?
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