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     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.107


                      2021/11/22


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★リトアニアの台湾大使館開設はなぜ【歴史的事件】なのか?



全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


台湾情勢が、大きく動いています。

10月、アメリカで「歴史的」といえるできごとが三つ
ありました。


一つ目は、バイデンが、「台湾が中国から攻撃されたら、
アメリカは台湾を防衛する」と明言したこと。

ブルームバーグ、10月22日。



<バイデン米大統領は21日、米国には台湾を守る
コミットメントがあり、台湾が中国から攻撃を受けた
場合には米国は防衛に向かうと表明した。>



二つ目は、米軍が、40年ぶりに台湾に戻ってきたこと。

毎日新聞10月28日。



<蔡氏は英語で取材を受け、米軍が台湾軍の訓練に
参加しているかを問われ「イエス」と答えた。

CNN記者が「現在、何人の米兵がいるか」と問うたが、蔡
氏は「多くない」と述べるにとどめた。

蔡氏は訓練の詳細は明かさなかったが「我々の防衛力を
向上させるために米国とは幅広い協力をしている」と言明。

中国が台湾への攻撃を試みた場合に「米国が台湾を守ると
信じているか」との質問には「確信している」と答えた。>



アメリカと台湾は1954年から1979年まで、
「米華相互防衛条約」により、軍事同盟国でした。

しかし、アメリカと中国が国交を樹立した後、米軍は去っ
ていた。



三つ目は、アメリカが「台湾を国連に加盟させよう運動」
を開始したこと。

FNNプライムオンライン 10月28日。



<アメリカのブリンケン国務長官が、国連の加盟国に対し、
台湾の参加を支持するよう呼びかけた。

ブリンケン国務長官は26日、声明を発表し、台湾による
人権の尊重や法に基づく統治を評価したうえで、「国連の
価値観と一致している」として、加盟国に対して、台湾の
国連機関への参加を支持するよう呼びかけた。>



第2次大戦が終わった時、中国本土は、
国民党の「中華民国」でした。

それで、中華民国が国連に加盟し、
安保理常任理事国になった。

ところが、内戦がはじまり、共産党が勝利。

1949年、中華人民共和国が建国され、
中国本土を支配します。

国民党は、台湾に逃げました。


これによって、


・中国本土は、共産党が支配し、中華人民共和国を建国し
た。

・国民党=中華民国は、小さな台湾に逃げた。

・小さな台湾にある中華民国が、
国連安保理で拒否権をもつ常任理事国になった。


中華人民共和国はこれに不満で、
「台湾を国連から追放しよう運動」を開始。

1971年、台湾を国連脱退に追い込むことに成功したのです。


以後、台湾は、国連に入っていません。


しかし、アメリカが、
「台湾を国連に入れましょう」という運動を開始した。


以上、三つは、どれも【歴史的】といえます。



▼リトアニアに台湾大使館開設



もう一つ、「歴史的」といえる出来事が起こりました。

11月18日テレ朝ニュース。



<台湾外交部はバルト三国のリトアニアに事実上の
「大使館」となる代表事務所を正式に開設したと発表しました。

台湾外交部は18日、リトアニアに事実上の大使館にあたる
「台湾代表処」を開設したと発表しました。 外交部は


「台湾とリトアニアの協力関係に新たなページが開かれた」


とし、半導体やレーザー技術、さらに金融システムに
おいて協力していくとコメントしています。>



リトアニアに事実上の「台湾大使館」が開設された。

リトアニアとは、どんな国でしょうか?

ロシアの西側に位置しています。

ポーランドとベラルーシの北側にある。

エストニア、ラトビアと共に、「バルト三国」と呼ばれる。

この国は、「旧ソ連国」です。

しかし、バルト三国は、その他の旧ソ連諸国とは
事情が異なっている。

バルト三国以外の共和国は、ロシア革命が起こった1917年
から、ソ連が建国された1922年までにソ連の一部になりました。

ですが、バルト三国がソ連に併合されたのは、
第2次大戦中の1944年だったのです。


当然リトアニア人は、「強制的に併合された」
という意識を強くもっていた。

それで、1944年から1952年まで、
併合に反対する戦いを展開してきました。

しかし、敗北。

この過程で76万人のリトアニア人が殺されたといわれています。


リトアニアは、いつ独立を取り戻したのでしょうか?

独立を宣言したのは、1990年3月です。

その後、ソ連構成共和国は、続々と独立を宣言していきます。

しかし、リトアニアが1番初めに独立を宣言したのです。


そんなリトアニアは、ソ連に強制併合され、抵抗しつづけ
た歴史から、

自由や民主主義に対する思い入れがとても強い。


彼らが台湾と中国の関係を見ると、

かつてのリトアニアとソ連の関係に見えるのでしょう。


香港をみてください。

中国の支配下に入れば、

言論の自由、信教の自由、結社の自由は消滅します。

民主主義は死に、


「習近平の悪口をいったから逮捕された」


ということが日常茶飯事に起こってくる。


リトアニアは、自分たちの歴史を思い出し、
「台湾を助けなければ!」と決意したのでしょう。


日本は、どうするのでしょうか?

台湾は現状、世界一の親日国です。

しかし、中国の支配下に入れば、「反日教育」が開始され、

10年後20年後には、中国、韓国並の
「反日」に変わってしまうでしょう。


そして、中国政府は、台湾に命じます。


「尖閣を奪ってこい!」と。


私たちは、「平和ボケ」から目覚める時に来ています。


「鬼滅の刃」的にいうと、


「目覚めろ!

起きて、戦え!」


です。

これが史上最高の大ヒットということは、
日本人も覚醒しつつあるのかもしれません。



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