◆「自立」できたロシアと日本の決定的違い 天野統康氏
  2012年4月1日「金融システムから見る経済社会論」

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NPO法人「ジャパンイニシアチブ」理事・天野統康氏は、
ご自身のブログ「金融システムから見る経済社会論」
の中で、

北野幸伯著

「プーチン最後の聖戦」(→ http://tinyurl.com/8y5mya3 )

の書評を掲載してくださいました。


(オリジナルの記事はこちら→ http://ameblo.jp/amanomotoyasu/entry-11210253886.html  )

(リンク切れの場合はこちらで↓)
◆「自立」できたロシアと日本の決定的違い 天野統康氏
2012年4月1日「金融システムから見る経済社会論」
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天野統康氏は、「政治」「経済」「エネルギー」「食糧」「教育」などに通じ、
「アメリカ一極世界終焉後の新しい社会システム」について確固たるビジ
ョンをもっています。

(氏のブログ「金融システムから見る経済社会論」はこちら
→ http://ameblo.jp/amanomotoyasu/ )


そんな天野氏は、「プーチン最後の聖戦」を読んで何を感じたのでしょう
か?

ここに、転載させていただきます。



<4月5日に発売される「プーチン 最後の聖戦」を著者の北野幸
伯氏から送っていただきました。

早速、読んでみたところ、あまりにも面白く衝撃の真実の連続だっ
たので、寝るのを忘れ夜更かしして読みきりました。

日本では殆ど報道されないプーチン・ロシアと欧米支配者の全世
界を巻き込んだ激闘が原因から舞台裏まで詳細に書かれていま
す。


大国とはいえなくなったロシアが、世界を支配する欧米勢力と反欧
米勢力の急先鋒として国内、国外で激闘を繰り広げてきたわけで
すからその孤独やプレッシャーは相当なものだったでしょう。

特に興味深かったのは、ソ連崩壊後のロシアが新興財閥に搾取
され、国民の生活が脅かされていたところを、プーチン率いるKG
B勢力が短期間に崩壊させた部分です。

欧米の財閥勢力と違い、ロシアの新興財閥はソ連崩壊後の短期
間で一気に巨大化したため、基盤がもろく崩壊も瞬間的だったわ
けです。

ただしそれを可能にしたのがプーチン率いるKGB軍団の用意周
到な作戦でした。

私は親欧米のエリツィン政権のもとで反欧米のプーチンがどのよ
うにして権力を握ったのか不思議でしたが、この本で謎がとけました。


ロシア国内で権力を握った後の大改革も実に見事であり、経済、
政治、行政、財政、外交とありとあらゆる部分で国家としての機能
を回復させる強権改革を行ったプーチン政権の手腕は、独裁的と
批判されても評価されるべきものでしょう。

今回の大統領選挙でも圧勝したのは当然のことです。

プーチンの改革はロシア史的観点から言えば、後進国ロシアを近
代ロシア帝国に変化させたピョートル大帝の大改革に匹敵するも
のです。


残念なことにプーチンと同時期に行ったわが国の小泉構造改革
は真逆の結果を日本にもたらしました。

また、現在の民主党政権の改革も当初の理念から大きくシフト
チェンジし、構造改革路線をなぞっているだけです。


ロシアと日本の改革の方向性ともたらした結果の違いは、一重に
外国勢力の干渉を排除できたか、できなかったのかの違いです。

当たり前ですが外国勢力はその国の国民のことなど考えるはず
がありません。

自らの利益を求めて侵略しているわけですから。

自立した国にならなければ、国民のための政策など到底無理という
ことです。

プーチンはそのことを骨身にしみてわかっていたので、自立を徹底
させたと言うことです。

自立しているから独自の国内政策と外交政策を行うことができたわ
けです。


他にも、現在のアメリカの支配力をささえる基軸通貨という立場。

それを崩壊させようとするロシアや中国の動き。

中東の戦争やユーラシア各地におきる革命運動の背後関係など、
マスコミが報道しない貴重な情報が羅列されています。

ここでも利用され操作される民主主義の問題が全面に論じられて
います。


世界は国と財閥権力のエゴとエゴがぶつかり合う熾烈なパワーゲ
ームであり、そのことを理解しない限り何が起こっているか理解で
きないということを改めて実感できます。

この本は欧米のマスコミの強い影響下にある日本で、ロシア側の
視点から見た世界というものを体験できます。

ロシアに20年以上在住し、ソ連崩壊から現在まで激動のロシア
と接し続けた著者ならではの貴重な情報です。

物事は対立する両方の立場から見て全体像をつかむことできます。

投資も経営も政治も真実を知らなければ搾取されるばかりです。

一方的な情報でマインドコントロールされている現在の日本に、別
の視点の世界情勢を提供することで、日本に目覚めて欲しいとい
う著者の愛国の気持ちがよく伝わってきます。


現在の激動する世界情勢の本当の姿がわかる超お勧めの一冊です。>
   

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